「…仮に俺が好きだとしても付き合うことが絶対じゃないだろ?両想いだからって付き合う義務はないよ」
「そ、そんな言い方……先輩は好きなんですよね?りっちゃんのこと…」
冷たい言い方をしても優莉を好き説は引かない神田、これはもうお手上げだな…
こいつが思い立ったら引かないのを2年近く見ているから健吾じゃなくても知っている
「好きだよ」
真っ直ぐ神田の目を見て答える
「それじゃあどう「だけど!!!…俺はあいつとは付き合うことはできない」
好きと答えればどう切り返すか分かってたからその言葉を止める
「…どういうことですか?」
「………。」
「りっちゃんには絶対言いませんっ!もちろんけんちゃんや他の人にも!…だから理由を教えてください!じゃないと先輩だけが悪者みたいじゃないですか…」
いや、実際悪者かもしれない…、今まで俺がとってた行動を振り返れば期待させるようなことばかりだったし、知らない人から見れば付き合ってるという風に見られたことも何度かある、それを冷たくフッたんだからな
誰1人として話さないつもりだったけど、優莉のそばで支えてくれる奴だし仮に口がすべって神田が話したとしてもそれで優莉の気持ちが楽になるならそれでいいかもと思ったり、思わなかったり
でも1番は今のこの状況を話して自分の気持ちを少しでも楽にしたかったのかもしれない…
俺は家のこと、婚約者のこと、冨田がどういう奴かを神田に全て話した