「ごめん、加納の気持ちも考えないで…でもお前と話したかったからさ…」
俺はそう言っててやっと自分の想いに気付いたんだ。
懐かしい場所で、懐かしい思い出があるここで。
どこか物足りないと思うのは、隣に優莉がいないからだって
中学時代は当たり前のように過ごしていてとても楽しかったって記憶だけど、それをちゃんと振り返ればいつも隣には優莉がいたんだ
部活の時はもちろん、遊ぶ時も優莉を誘ってた
その頃はそんなに意識してなかったけど、そういうことだったんだ…
「私に話したいことあったんですか？」
俺の言葉に真面目に答える彼女がその時から余計に可愛く思えた
ほんとは話したいことがあるわけでもなくただ何か話したかっただけ、ただ一緒にいたかっただけなんだ
