「だって、初めてりっちゃんのプライベートに踏み込めた気がするから...」

「へ?」

どういうこと?

「りっちゃんはさぁ、私の家で遊ぶことはあってもりっちゃん家で遊ぶことはなかったでしょ?それに私たちいろいろ話すけどりっちゃんって気づかないうちに自分の話は避けてるの、だから今日りっちゃん家に来れてすごく嬉しい!りっちゃんの生活やりっちゃんの趣味が少し見れた気がするから...だからそんな素敵な日を少しでも長くいたいし、記憶に残るような日常とは変わった日にしたいからお泊まりがしたいの!もちろん遊園地もだけど、私的にはお泊まりがメイン!...やっぱりだめかなぁ...」


「えっちゃん...」

「神田...お前加納のこと好きすぎるだろ(笑)」

「すきだよ!まぁ、けんちゃんの次だけど、親友だもん!」

「まぁ、確かに今日の加納、ノーマークと言うかなんと言うか、いつも一歩引いてる感じがあったけどそれがなくて近づけた感じではあったな」

先輩までそんな風に感じてたんだ...

「加納、恵理子のわがままは度がすぎてるけど、喜びからくるもんなんだ、許してやってくれないか?おれは加納さえよければ賛成だよ」

「俺もー!高級マンションに泊まるって言うのも悪くないしね!」



うっ

みんなの視線が集まり私の答えを待ってる


正直私の答えはノーだ

それは一度誰かと過ごす素敵な夜を体験したら

みんなが帰った夜はすごく寂しくて

眠れなくなりそうで怖かったから


でも本心を言えば...


「いいよ、えっちゃん、お泊まりしよ?」