「体調管理!お前、ちゃんと食べてんのか?夏に入ってだいぶ痩せたように思うんだけど...。」

「夏バテですかね?」

先輩に本当のことは言えない、お母さんのこともお父さんのことも、実はこの休みの間だけじゃなくて、その前からだんだん食事がとれなくなってることも...。

「先輩、本当にごめんなさい、こんな時期に」

「本当だな...」

ズキッ、先輩の正直な言葉が胸に刺さる

「ごめんな「でも!...コンクールよりお前の体の方が心配」

...うわぁ、なにこれすごくヤバい、私絶対顔赤い!すごく嬉しい

今まで心配されたことなんてなかったからどう反応したらいいかわかんない...////

「...なんか今の言葉すごい恥ずかしいな、俺」

「いえ、そんなことないです、私すごく嬉しかったです」

2人してそわそわしてなんか変な空気

...コンコンッ ドラマのような絶妙なタイミングでノック音が聞こえた

「はい、どうぞ」

入ってきたのは看護師さんだった

「加納さん、目、覚まされましたね、今、先生呼んでくるので少々お待ちください」

先輩はせっかくだからしっかり看てもらえよといって病室を出た