直ちゃんの言う事を疑うわけじゃない。
でも信じられない。
ずっとずっと片想いで終わると思っていたのに。
「だけど、何?
俺は美紀ちゃんのこと本気だけど。俺の言う事、信じられない?」
詰まる喉からどうにか声を絞り出した。
「だって、ずっと美紀だけが直ちゃんのこと好きだって思ってたから。
直ちゃんいつも美紀のこと子供扱いするんだもん。美紀のこと女として見てくれないんだもん。だから…。」
「俺は美紀ちゃんのこと女として見てたよ。」
「夏休みに…、もう家に来るなって言ったじゃん!」
「学校に行って欲しかっただけ。あの時、きちんと告って、次からは彼女として休みの日に来ればいいって言おうとしてた。」
どうしよう。
嬉し過ぎて言葉が出ない。
直ちゃんの肩に顔をうずめる。
「困ったなぁ。俺、本当に本気なんだけど。
…そうだ!美紀ちゃん進路って決めた?」
そのまま首を横に振った。
「よし、なら決定。」
「え?」
顔を上げて直ちゃんを見る。