さり気なく玄関をチェックする。



あれ?女物の靴がない。



「上がりなよ。寒いでしょ?そこ。」



直ちゃんは簡単に美紀を部屋に入れてくれた。



お部屋に上がってからも美紀のチェックは続く。



だけどおかしいんだよね。


女の人の暮らしている気配がない。



服もないし、化粧品もないし、匂いもない。



キッチンも美紀が来ていた頃と変わりない。



う~ん…。



「久しぶりだな。電話もメールもシカトしてくれちゃって。どうしたの?突然。」



はっ!!そうだ!


美紀はこんなことしに来たんじゃなかった。



「バレンタインのチョコ!これ届けに来たの!!」



直ちゃんの目の前にかわいくラッピングしたチョコを差し出す。



「はい?バレンタイン?今日はクリスマスだけど。」




わかってるもん。


でも愛の告白=バレンタインでしょ!?