何分も沈黙が続いた。
っていうか美紀どうしよ。
なんでこんなトコにいるの!?もう帰りたい!!
「帰る。」
ハッと顔を上げると夕里さんが立ち上がるところだった。
もしかして美紀が気を利かせて帰るべきだった…?
「電話するから。」
恭ちゃんが夕里さんの背中にハッキリと投げかけた。
恭ちゃん…。どういうことですかぁ…?
「ごめんな。みっきー。」
力なく笑った恭ちゃんが大きく息を吐く。
「いとこ…だよね?」
「あぁ。正真正銘、血の繋がったいとこ。」
恭ちゃんがコップについた水滴で遊ぶ。
「そんで、俺の好きな人。
笑えるだろ?」
真剣な恭ちゃんの目を見て、さっきの夕里さんの様子を見て、笑えるわけがなかった。