振り向いた瞬間、ミニスカートから伸びる足にくぎ付けになった。


うわぁ。ほっそ~。長~い。



「ゆーり…。」



恭ちゃんが囁くようにつぶやいた。



「何?恭一の彼女?すっごい可愛い子。」



「違ぇよ!!」



いつものふざけた恭ちゃんじゃなかった。


こんなにピリピリした恭ちゃんは初めてだった。



「恭ちゃん…?」



もしかして彼女か何か?好きな人?


美紀ヤバイことしちゃってる!?



「…恭ちゃんなんて呼ばれてるんだ。」



「お前には関係ないだろ。」




“ゆーり”さんは切なくなるほど淋しそうに笑った。



「そっか。邪魔してごめん。またね。恭一。」




そう言って友達と思われる人と去っていった。