一人で想い悩んでいるうちに美紀は高校3年生になっていた。



新しいクラスには恵梨香も恭ちゃんもヤマもいない。



この3人と美紀で仲良くなりだしてまだちょっとしか経ってない。
それでもこの関係はすごくしっくりきていて毎日が楽しくて仕方なかった。



また冷たい視線を全身で受け止めないといけない季節が来たんだなぁ。













「美紀ちゃん、俺とまわらない?」



「おい!俺もまぜろよ!」



静かな水族館に響く男の子たちの声。


クラスの仲を深めるこの“遠足”という行事も美紀にとっては逆のものでしかない。



ほら、女子からの痛~い視線。


みんな空気読んでよね!



それでも一人で水族館をまわるのはちょっとキツイ。




早いとこ恵梨香でも見つけ出して一緒にまわってもらうんだ。