「おー怖。で、ヒロヤ君なに?放課後、委員会?」


佐山は右の眉をかきながら、綺麗なアーチを描く瞳を向ける。ていうか、岡道君をあっさり名前で呼ぶこいつが憎い。いや、羨ましい。


「うん、そう。忘れないでね、じゃ」


あたしはサッサと会話を終える事にして締めくくった。佐山は何故か不機嫌そうにスッとした眉を歪めて「はいはい」と気怠そうに返事を返してあたしの頭を小突く。


絶対、また、馬鹿にしてる。





佐山はいつだってこうやって簡単にあたしを小突いたり、あたしの思考を見抜いたりするからヤなんだ。