楢橋くんの手が伸びてきた


またさっきと同じぬくもりを感じた






「な…らはし…くん」






じゃああたしの片想いじゃなかったの?


ずっと付き合っててもあたしだけだと思ってた


でも…違うんだね…


ちゃんと…両思いだって思ってもいいんだよね…






「…あ」





「え」






上のほうで声がした







「…あれ」







顔をあげ、楢橋くんの見てるほうを


追うと






「…健太郎くん…ッ」





「あッ夢チャンッッ」






健太郎くんがたっていた