そう…

そこにはハルキ以外の誰でもない男がバッドをおもいっきり
振っていた。


しかも…


「ホームランかよ…。」


そう口を開いたのは昭にぃだった。


ボールは見事、フェンスを越え
10メートルぐらい先の芝生に転がった。



「あのー!ボールお願いします!」


遠くで聞こえた声。

ハルキがこっちに向かって手を 振っている。


昭にぃが大きく振りかぶって
投げようとした時…

「あぁぁぁ!!!」

ハルキがいきなりあたしを指差し大声を挙げる。

「ぬわっ…」

案の定、見事にずっこける昭にぃ。


「茜やん!!」


そういってハルキはこっちに向かって走ってくる。


「また会ったね…。」

ずっこけた昭にぃを横に苦笑いをするあたし。


「ホームラン見とったか!?俺すごいやr…つか大丈夫ですか?」


昭にぃに手を差し延べるハルキ。今頃気づいたんかい。

「おまっ…いきなりでけぇ声出すんじゃねぇよ!」

「うわっ」

昭にぃはそういってハルキのほうにおもいっきりボールを投げた。