18、リストカット
袖をめくり細く白い手首に似つかわしくない、無数の痛々しい後..何も言えなかった。そんな俺に気をつかってか慌ただしく袖を戻す
「ごめん、なにしてんだろうね、わたし」
俺は彼女の手首を洋服の上から抑えてあげる事しかできなかった。
「ありがとう..」
あなたの流した涙が似合わないくらい輝く朝日が俺達を優しく包んでくれた。