断っておきますが…。

こんなあたしでも、男の人のハダカを見たことない訳じゃない。


って言っても
弟のしか見たことないけど!

しかも中学生の弟は、思春期で多感な時期だからか最近じゃ滅多にハダカになったりしない。

だから、最後に見たのは弟が中1の時、1年前だ。



でもでもっ!


「んだよ、いちいちウルセーな。」

「す、すみませんっ!」


弟とは全然違う!

何て言うの?
線は細いのに、筋肉質って言うか…。


男の人って、みんなそうなるの!?



「なぁ、ネコ。」

「ネコ!?」

「お前だよ、ミーコ。」


こっち向け、と言われ、視線を下げたまま振り返る。

するとポン、と投げられたケータイ。


「西に電話しろ。」

「え?わああっ!!!」


うっかり顔を上げてしまったあたしは、慌てて視線を逸らす。

そんなあたしに、呆れたような声でミチルくんは言った。



「服が濡れたから、ロッカーに入ってるジャージ持って来いって言え。」

「ロ、ロッカー?」

「言えばわかる。」

「はい…。」


言われるがまま、あたしはミチルくんのケータイで西くんへ電話する。