そう思っていると

隣に居る西くんが、今までにない極上スマイルであたしに告げた。



「でもよかった!これでミーコちゃんも仲間だね!」


……………。

はいぃぃぃ????



意味がわからなくて
「仲間って…?」と尋ねれば、西くんはキョトンとした顔を浮かべた後、あたしの肩をバシバシと叩いて言う。



「やだなー、ミーコちゃん!」

「いいい痛いっ!」

「俺たちは“エースのヒミツ”を共有する同志になったんだよ!」

「へぇ!?」


ど、どどど同志!?


こんがらがった頭が、余計にぐちゃぐちゃになってゆく。

すると西くんが急に辺りを確認し始めた。

そして誰も居ないことを確かめると、あたしの耳に口を寄せて言う。


「いい?エースはこの辺りじゃ有名なんだ。いわゆる、番長なの。」

「ば、番長…。」

「だから、エースを狙ってるヤツはすんげー多い訳。」

「は、はあ…。」

「そんなヤツ等に、エースのヒミツがバレたらどーなると思う?」


バレたら…?

想像してみると、自分でもよくわからないけど変な汗が流れてきた。


も、もしかして…。
あたしとんでもないヒミツ知っちゃった?


ビクビクと西くんに視線を向ければ、彼はあたしの肩を組んで人差し指を立てて言う。



「と、言う訳でこれは俺たちのヒ・ミ・ツ!」


ね?とジャニーズばりのウィンク付きで。