「愛未ちゃん。
なにか悩みない?」


ドキリとした。


悩みというには

あまりにも

軽く聞こえてしまうけど


確かに胸の奥が

チクリと痛んだ。


「やっぱり。」


そう言って稲垣という人は

ゆっくりと

カップに口をつけた。