「キミ、もし行くところがないんだったら、ウチに来ない?」

「……は?」

「もし行くところがないんだったら、桑田組に入らないかっていうお誘い」

「…あんた、ガキ相手に本気かよ」

「もちろん。 ヤクザって言っても悪いことばかりじゃないよー、多分。悪いことのほうが多いかもしれないけど」

「……全然魅力的に感じないんですけど」

「あれ、本当だ。事実を伝えたらこんなことに」


ぽかん、と呆れて男を見ると、笑みを深くして彼は言った。




「キミなら上に立てると思うよ」