『…愛してる。』 ふ、と目が覚めて、まだ暗い部屋の天井を見上げた。 まだ日の出前、ということは部屋の暗さでわかる。 はっきりとした時間を時計で確認したら眠気が飛んでしまいそうなので、ベッドサイドに置いてある時計に手を伸ばしかけてやめた。 伸ばした手をするすると布団の中にしまうと、ぴったりと俺に寄り添って寝ていた綾芽がもぞもぞと動いた。 「ん、…」