「いえ・・・
父の会社で働こうと思っていて。患者さんのことを理解するのは薬を作る上で大切なことなので。
父も医大をでて会社を設立しているんです。」


「そうですか。
とてもすてきな夢ですね。お父様もとてもいい人なんでしょうね」


「ええ。
とても父を尊敬しています。薬を通して少しでも患者さんの笑顔が増えるといいなって思っています。」


「まだ若いのにしっかりしているわよね。」

裕美さんがカクテルを飲みながら言う。


「ほんとです。
僕も見習いたいですね。僕とは程遠い世界です。」



莉子さんが笑う。