ギュッ・・・
えっ!!??
悠馬さんの部屋から出たとたん、あたしはリュウに強く抱きしめられていた。
リュウ・・・?
「・・・ごめん」
「えっ?」
「守ってやれなかった・・・」
震えていて、すぐに消えてしまいそうなリュウの声に、あたしはこんなに思ってくれてるんだって感動した。
「・・・ごめんな・・・」
「大丈夫だよ?」
リュウはそれを聞いて、さらに抱きしめる強さを強くした。
温かいリュウの腕は、悠馬さんと大違いで。
ふわっ
リュウはそっと手を離すと、顔を近づけてきた。
優しくてほんのり甘いリュウの香りが、あたしの鼻を通り抜ける。
「今度は絶対守るから。好きだよ」
「うん。あたしも」