続・彼女が愛した温もり


シャーっ…

前のドアが開きパパが私のもとへとやって来た。

そして私へと視線を向け
『本当に結婚するのか…?』

『え?』

『会話が少し開いていた扉から聞こえていたよ』

『あーそうなんだ
良かったね。
邪魔な娘はお嫁に行くから
大好きな奥様と幸せな生活送ってね』

『カレン…』
コーキはパパと私の顔を交互に見ながら困った顔をしていた。

『一人娘を嫁にいかせる父親の気持ちなどお前には分からないだろう
反対はしないが、今本当にそのままで結婚して上手くいくのか?
自分の欠落した箇所に気づきなさい』

パパは静かに言葉を吐き捨て病室へと戻った。

扉の閉まる音が私の未熟さと欠落を示していた。