藤原先輩が何かを叫んでいたけど、あたしは無我夢中に走った。



まだ、今なら間に合うかもしれない。



お願いです、先輩。



行かないでください








―――『日向はね、東京に行くのよ』








             乱れた吐息
       (急がずにはいられなくて)