あいつ。

慧は…助けに来てくれた。


慧は、車の中に入ってきて真哉達にバットを向けた。


「じ、冗談だって。ちょっとした…」


「冗談?なら、これがお前らの頭に当たっても…冗談でやったことだ」


「ほ、本当にっ…や、やめてくれ!」


「だったら、消えろ。二度と現れんなよ」


あたしは手足の紐を慧に取ってもらってる間、真哉達は逃げて行った。


「あんた…怒るんだ」


「そりゃあね」


初めて見た。

ずっと、ニコニコしてるから怒ったことないのかなって思ったけど。