声を出そうとしたら、顔を殴られた。


唇を噛んで、必死に痛みを堪えた。


お腹を殴られて、すぐに男達に車の中に押し込まれた。


「千亜、俺のこと好き?」


「…バッカじゃないの?」


手足を紐で縛られて、大人しく座っていると真哉はあたしを抱きしめてきた。


「触んなっ!」


「千亜」


「あんたみたいなやつ、絶対好きになんかならない」


真哉に頭突きをして、車の窓を蹴った。


誰か…誰か助けて。


「…わからない子には、お仕置きな?」


「…は?」


意味がわからなかった。


『お仕置き』?