大学、愛奈と一緒だったから毎日が楽しかった。


一緒に、シュークリーム食べたり、写メ撮ったり、旅行に行こうって計画したり。


大学を辞めたのは、そろそろ自分に向き合おうと思ったから。


体のことも、何をしたいのかも。


ビルに着くと、まだ空を見上げていた慧がいた。


「おかえり」


「…ただいま」


慧の隣で、あたしは唇を噛んだ。

泣かないって決めたのに。

愛奈とは永遠の別れじゃないんだから。


「ねぇ、あたしって変われると思う?」


「変われる」


そう。

安心しながらも、涙が溢れた。