真哉が帰ると、手が震えた。


「エンジェル、お風呂入って寝よ」


「…うん」


パジャマを持ってお風呂に向かった。


シャワーを浴びていると、真哉との思い出が溢れ出す。


『千亜、おいで』


『熱あるんだから寝てないと』


『千亜が看病してくれるから元気になった』


あたしを抱きしめて、頬にキスをしてきた。


本当に、あの頃は…幸せだった。


でも、続かなかったんだ。その幸せは。


『千亜…俺のこと好き?』


『…』


真哉が浮気をした日。

あたし達は別れた。