「あら、千…」


「わぁぁぁ!こ、こんにちは」


隣のおばさんだ。
最悪なタイミングで部屋から出てきた。


「どうしたの?まだ大学…」


「あ…」


そうだった。
大学行って…10分くらいで、拉致られて。


「まぁ、いいか。はい、これ」


大きな箱をもらうと、おばさんはニヤニヤしながらあたしの腕を引っ張った。


「やるわねぇ」


「え?」


笑いながら、部屋の中に戻るおばさん。

何なの、おばさん。
あたし達、付き合ってないからね?