「もう家だからっ、切るよ」


《じゃ、またね》


何なのよ、もう!

携帯をバッグに入れて、マンションの103号室に向かう。


向かっている途中、お隣りのおばさんに『夕食の残りなんだけど』って言われながら肉じゃがとおにぎりをもらった。


あたしの拒食症も、何もかも知ってるおばさん。


だから、よくあたしにお弁当を作ってくれたりする。


「ちょっとでも食べなね?」


「はい、ありがとうございます」


優しい人で、あたしは好きだ。


お節介だとは思わない。