変なことされる場所ではないから大丈夫だよね。


「ビール、ビール」


「はいはい」


ビールとおつまみを頼んで、無言で携帯の画面を見つめた。


…遅くなっちゃったな。
さてと、お金置いて帰るか。


「じゃ」


「寂しいじゃん。一緒に飲もうよ」


「いえ、結構…」


腕をつかまれて、座れとイスを指差して微笑む男。


何なのよ、あたしは早く帰って寝たいんだから。


仕方なく座って、男をじっと睨む。


男はさっきよりもニコニコと笑っていた。