もし、あたしに赤ちゃんがいるって言ったら…あんな風に、慧はあたしを突き放すのかな。


頭とお腹が痛い。
ズキズキする。


「…は、俺が……守っ…」


「でもっ……の子と、あたしは………」


よく聞こえない。
でも、大体の状況はわかった。


慧と思われる大きい手が、あたしの頭を撫でた。


「俺は、もう迷わない」


唇に柔らかいのが当たった。


…誰?

慧…だよね。もしかして、椿?