「じゃ、買ってみようか」


そう言って、キャラメルカフェラテをカゴの中に入れた。


「あ、本も見よーかな」


「…最低」


「今、エロ本買うの?って思ったでしょ」


だって、そっちの本棚…全部、そればっかじゃん。


疑いの目で見ていると、笑いながら読み始めた。


「最っ低」


「男の楽しみだよ?」


「バカじゃん」


慧の足を蹴って、コンビニから出て行こうとした。


本当に、最低。

何が『男の楽しみ』なのよ。


「待って、待って」


あたしの腕をつかんで、レジに向かう。


もちろん、カゴの中には…最低なのが入ってた。