…やっと、落ち着きを取り戻したあたし。


「そろそろ、俺ん家行こうか」


「…ん」


手を繋いで、駐輪場に行く。

子供達もうしろからついて来た。


「また来てね」


「遊ぼーね」


「…慧兄。僕、お姉さんと結婚するー」


「ライバル出現!」


佑里君はあたしの手を引っ張ったから、あたしはしゃがんで佑里君の頭を撫でた。


佑里君は、あたしの頬にキスをしてきた。


「あっ、こらっ」


「慧兄のバカーっ」


走って逃げる佑里君。

…ちょっと、嬉しいかも。