「なっ!?」

顔を一気に赤くし、口をパクパクさせる薫を橘はクスリ、と笑い、耳を齧(カジ)る。

「っ!」

「俺の事が好きだから送ってもらいたい。好きだから一緒に眠りたい……当たっているでしょう?」

橘のその言葉に顔を赤くしたまま黙り込み、橘から顔を背ける。

「その行為は肯定という意味だな?」

「……だったらどうするんだよ」

「聞くまでもないだろう」

と、そのまま薫のネクタイを取り、今まで自由だった薫の手を縛る。

「えっ!? ちょ、何で……あっ」

焦る薫を、薫のシャツのボタンを外しながら嘲笑う。

「お前を虐げて良いのは俺だけだ」