「先生は、私にはもったいないくらいです…。皆さんから大丈夫?って心配されるんですけど、逆に私なんかが一緒にいていいのかな、って時々思います」

結衣ちゃんが苦笑しながら答えた。


「まぁ…今までの銀次を思うと、皆結衣ちゃんが心配になるんだよ」

なんたって、3兄弟いちの問題児だったからな。我が道を突き進むタイプだ。

皆、結衣ちゃんが振り回されてないかと心配になるんだろう。



「ねえ、銀次のどこがいいの?」

「え!?どこって…」

「そんな風に健気に思うなんて。アイツのどこに惹かれるのかなって」

「えーと…その…」


結衣ちゃんが困ったように考えている。


「アイツ、強引で意地悪でしょ?」

「えっと…まぁ強引なところもありますけど、でも…とても優しいです」