「この大仏って恋愛の神様って言われてるんだよー!!」

「へぇ。興味ねーな。…嘘です」

「何拝む?」

「言ったら叶わなくなんだろばーか!」

「けちっ。…菜津芽のこと拝むの?」

「なんでそう思う?」

「最近あたしのこと見てないから。」

「ばかじゃねーの?簡単にあいつのことだと思うなよ。」

「ならよかった!」





花音に言われていなかったら

俺は

何を拝もうとしていたのだろう












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