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「それから毎日のようにメールしてるんだよね」

「そう。毎日お互いあったこととか報告したり!」


そろそろ出会って半年がたつ。毎日のように連絡を取り合ったって、早く直接会いたい。

尚君の笑ってる顔が見たいよ。


「みちか。そろそろ会えるといいね!」


「うん!」


ブーブー

そう笑ったところで、枕元にある携帯がメールが来たことを伝えた。

「ほーら。王子からの返信だよ?見ないの?」

「うっうん…」

携帯を胸に抱きしめている私を見て、ひーちゃんが不思議そうに首を傾げた。


「【実はね?…そろそろ半年だね、会いたいな】って書いちゃったの。だから、その返事だと思うと、見るのちょっと恐くて…」

実際半年たった今、本当に尚君が私に会いたいって思ってくれているか分からない。

私がメールをするから、しょうがなく返信をしているだけかもしれないし…。


「もう!今更恐がったってしょうがないでしょ!!」

「きゃあー!」

バっとひーちゃんに携帯を奪われメールを開かれる。


「やだー!!見たくないっ」

「ほら!見なさい!」

無理やり携帯画面を目の前に出さたけれど、目をそらしたまま前が見えない。


【ごめん】

【本気にしてたの?】


そんな返事だったらっ


「…残念。会えないって書いてあるよ」

目をそらしたままの私の横で、ひーちゃんがため息と一緒にそう言った。

「嘘!!」

信じられなくて、携帯画面を思いっきり見ると、そこには…



【本当だね。もう半年もたっちゃったんだ。俺、東京行くよ!】


「…っ」


“また、会おうよ”

“約束”


そのメールを見た瞬間涙があふれて、

頭の中に半年前の夏に交わした言葉が次々と思い出される。


「みちか!良かったね!」



やっと、やっと尚君と交わした約束…果たせるんだね。