後ろから華音先輩がいってきた

「幽体離脱みたいなものね、その糸切られたら駄目よ、死んじゃうから」

ひとごとのようにさらって言う
こんなときでも感情をださないみたいだな

すると狐が華音先輩に突進しようとした

「まだ俺がいるだろうが!」
今まですり抜けていたのに尻尾を掴めたからなんとか止めた
幽体だからだろうか?

だが化け物相手に勝てるわけがない
一本だった尻尾は6本に割れて俺の体を締め付けた
死体についてたあとはこれだったのか。

もうだめだ…

凄い力で締め付けられたから意識が薄れてきた

そのときだった膝くらいまでの大きさの犬みたいな銀色のやつがきた

またなんかきたのかよ

だけどそいつは狐に吠えると突っ込んできた
しかし俺の糸に引っ掛かり狐の足元まで転がった

何がしたかったんだあいつ?
俺を襲うつもりはないみたいだけど、

二匹はお互いを睨みながら威嚇していた

すると狐がちっちゃい銀色のやつに尻尾を叩き付けた

お陰で俺は尻尾からは解放されたけど

「おいおい、凛華に呼ばれてきてみればいきなりこれか〜。はぁ〜疲れるな」

暗闇の廊下の先からブーツで歩くような音と声が聞こえてきた