「てか、なんで福原詩織来てんの?別れたんでしょ?」


そーなんすよねー…


「なんか、俺がシフトの日、毎日来てるっぽい。」


付き合っていた頃も来てはいたんだけど、別れた今は「俺を出せ」と喚いているらしい。



「うわー。お前、ストーカーされてやんのー。」


こいつ…他人事だからって。


「シフト変えてもらえば?」


「変えたいんだけど、新しいバイトの人が入るまで待ってだってさ。」



早く入んないかなー。



「あッ!鈴がバイト入っ…」

「あ"ァ?何か言った?」

うぅ…


「なんでもないです…」



かわいい弟が困ってんだもん、ちょっとくらい助けてくれたっていいじゃんねぇ?!



「凌斗ー?そろそろホール出てくれー。」


店長だ。


「はーい!鈴。今度からは、なるべく裏口から入れよ。」



お前、目立つんだから。



「へーへー。じゃ、のんチャンのためにしっかり稼げよー。」


当然だし。