「佐々木先生…。」


あたしの肩に手を回し、


「わりぃ〜木村、岡田に用事あるから!」



とこの場から連れ出し近くの空き教室に入った。



木村君が先生を睨んでいるなんて気づかずに。



周りに女の子達がいないかキョロキョロするあたしに、先生は

「どうした〜?」

って言う。



こんなとこ誰かに見られたらきっと変に思われる。




いっこうに肩から手を離さない先生に


「あの、手ぇ…」


と遠慮がちに言ってみるも、


「何?ドキドキする?」


なんて言ってさらに先生の胸へあたしを引き寄せた。


「……。」




ドキドキしないなんていったら嘘になる。


でも…



「なーんてね!」


「え?」



あたしから手を離したた先生。