きっと美雨は
この雨の季節にだけ
舞い降りてくる
天使だったのかもしれない

僕に失われた
大切なものを
教えるためだけに・・

思えば美雨の抱えていた
悩みや苦しみは
僕のそれと
似通ったところがある

サイトで知り合って
内緒でデートまでした
後ろめたい関係としか
思われない僕に対して
逆に疑ってしまうほど
心を開いてくれた美雨

そんな純粋な美雨に
惹かれれば惹かれるほど
突き放した僕

美雨の純粋さが
のり移ったかのように
美雨の幸せだけを願い
導いた僕

今一番そばにいる人との
心の繋がりが希薄であれ
もっとも大切にしなければ
いけないいろいろな理由があると
諭した僕

そのすべての事柄は
実は僕に
必要なことだったんだ