「あ、そぅ、万が一のために、これ、渡しとく」

そう言って私のもとに投げられたのは
銀色に光る拳銃だった…
銀色に光るそれはどこか懐かしかった――
「今のお前には使えないだろうが
いざとなったら鸞か劉鴕がなんとかしてくれる」

「じゃぁ、俺達行ってくるから」

そう言って二人は目配せをしながら
ドアをあけた…

バンッ!!

ドアを勢いよく開け放った瞬間激しい銃撃戦が始まった

「グハッ…!」

それからは銃声にうめき声と血が飛び散るピシャッという音が聞こえ続けた

私はその音で動けなくなってしまっていた…
でも、それなのに何故か冷静な自分がいた…
それが当たり前のように――


そのままジッとしているといきなり
銃を構えた男が入ってきた

凄くスローモーションだった

このまま撃たれるのだろうか…


――バンッ!!!!――


銃声がこだました…