「はは、じゃあ二号さんで」


「きゃ~、本当に!?私、そのうち成り上がるからねっ。タクミ、大スキっ!」


背伸びをして、オレに抱きつく彼女。


「嘘だっつの、離れろよ~」


「やぁだ~」


腕をギュッとされると、嫌じゃない。好きな女じゃなくても、こういう反応されると嬉しいし。


そういうのがない風ちゃんを、物足りなくも思う…。











でもまさか


この姿を見られているなんて


思いもしなかった…。












初めっから釣り合ってなかった風ちゃんとオレの想いの秤は…


次第に、緩やかに


バランスを崩し始める事になる。