「おはよ~。風ちゃん、眩しいっ。今朝もまた見れると思わんかった。な、腕組んでいー?」


オレがふざけて近づくと、風ちゃんは黙って首を横に振った。


うっわ…マジかぃ。昨日のオレの事。まだ根に持ってんの?


意外と頑固だな。


「え、と。昨日のアレだろ?女の子に冷たくした…。反省してますっ!も~二度とやらねぇから。

あの子にも、プレゼントのお返しするし…あ、でももう来ねーかな」


スタスタ歩く風ちゃんを追いかけ、横から顔を覗き込む。


チラッとこっちを見てくれた。


…やった!


「なぁ、風ちゃん…」


「昨日言ってた、タクミに頼みたい事。お願い…私に、話しかけないで」


…へ?


風ちゃんは昨日みたいに悲しそうな目をしてて、呆然とするオレを残し…


そのまま校舎に入って行った。