「菜々がいないとつまんないからさぁ」

そんな玲美の一言がちょっと嬉しく思いながら、あたしたちは教室に向かった。


玲美は、一言でいうと可愛い。
タメなのに、幼い感じかする。童顔とかじゃないんだけど、なんか守りたくなる感じの可愛さがある。

これが男子にモテないわけもなく、入学から約2ヶ月で玲美に泣かされた男は数知れず。


そんな玲美とは逆に、あたしはというと、クラスからはクールというか、怖いというか、とにかくそんな印象が強いらしく、深く関わってくるような人は少なかった。


ただ、玲美は人懐っこい性格なためだろうか、すぐにあたしに話しかけてきた。