唸りながらも、問題を考えている矢代くんを見て、私は笑顔を消した。



ねぇ、矢代くん…


信じてる、なんて言葉は私に相応しくないの。


だって私は大ちゃんを純粋に信じてる訳じゃないから。


例えば、矢代くんは空が青じゃなくて茶色だと言われたらどうする?


自分の知っているものを拒絶されたら、何を思う?



嘘だ、そんなはずない。


そう思うでしょ?



私にとって、大ちゃんはそうなの。



私が知ってるのは、喧嘩をしない不良の大ちゃんだから…