「…もし、」 その形のいい唇が動くのを、ただ見つめた。 「もし、俺がみぃのこと好きって言ったら…それは偶然?」 店内に流れてるはずの柔らかいクラシックが聞こえない。 深海に、一人でいるみたいに。 大ちゃんが、私を? それは偶然? それとも必然? 思わず瞳を揺らす。 どう返せばいいか分からない。 冗談だと、分かっているのに。 これじゃ動揺してるのがバレバレだ。