なんて図々しいんだろう。

ううん彼は言えなかったんじゃない言わなかったんだ。

「……くっ」

彼をちらっとみると彼は頬を赤くしていた。


それはあたしとは理由が違って寒さから。





さむっ…

寒さ…

寒さから…

「ううっ」

「…もうすぐ着くから歩け」

「うん」

ってそうじゃないでしょあ・た・し!!



そんなあたしはすっかりさっきまでのことなんか忘れていた。

バス停でのことを。










「着いたから話すよ」