「夏海」

「ごめっあはやだな~あたしそそかしくってさ」

やんなっちゃう…と笑うけどあたしはううん一哉もきっと頭を振ったと思う。

そういえばあたしは夏海に紹介された彼と別れたのを伝えてなかった。

どうしてだろう。


「…………」


「マヤ?」


「あ…ううん」

大丈夫だから。

あたしはどうしちゃったのかな。

彼氏のことを忘れたことなんてなかったのに。

 キュッ

何故か思い浮かぶのは別れた時より、担任の先生の姿だ。

先生はあたしの何かを変えてゆく。

だけど、あたしはそれがなんなのかわからない。



わからないまま。
一哉の続きを聞いていた。