「それはだめだよね」
ずきっとした。
「だけどそれは成長という証だから仕方ないよな」
「え…?」
「だからもう傷付いちゃ駄目だよ?君は悪くないから」
「先…」
「よしよし」
「せん…っ」
先生は言った。
“愚かな過ちはずっと経ってから謝っても。気付いても遅い”──と。
先生はあたしに触れもせず涙を流させ、静かにあたしの心を癒した。
あたしの元彼がそれから二日後。
学校を辞めて親友と赤ちゃんの父親になった。
あたしと付き合っていた期間は妊娠期間と余り変わらなかった。
親友は幸せな顔して今日も笑ってあたしに挨拶をする。
「おはよう」って。