フェンスに凭れ掛りあたしは苦笑いをした。

あたしはまだ気持ちが揺らいでて、夏海や一哉が気付いて問い掛けたら答えながら言葉を整理しよう。
そう思って陸が握る手を握り返して、体温に少しドキドキが静まり返っていった。

ほんと陸は凄いな。

心の中でぼやきつつ、あたしは学校から見える風景を眺めてた。

風が吹いて前髪で少し隠れる左目をあたしは眺め足音にゆっくりと呼吸を吐いて待った。


「マヤ!!」



声のする方へ振り返り表情を見て、覚悟の上で身構えるとあたしと陸は唖然としてお互いの顔をみつめた。